今年秋の叙勲において、各分野で顕著な功績を上げた人に贈られる「旭日単光章」を受けた。県弓道連盟の役員や山口地区弓道連盟の会長などを長年務め、弓道界に尽くした功績が認められた。「周囲の人に支えられて今がある。感謝の一言しかない」と話す。
山口高1年の時に弓道部に入部し、2段を取得したが、大学に進学してからは勉学に専念。社会人となって20年以上が経過した47歳の時、山口市内で弓道教室が開かれていることを知り、30年ぶりに弓を引いた。今日まで32年、自身の鍛錬に加え、弓道教室や中学校での指導も行う。同連盟の指針でもある「競技力の向上と資質の向上」を常日頃から心がけ、「成績だけではない。立ち居振る舞いや品格があってこそ」と語る。。
一方で、山口市小郡に拠点を置く不動産・吉南商事の社長として、大手企業の市内誘致にも奔走。官民両方の立場を理解しながら地方活性化に向けた取り組みを行い、議員を退いた現在もその思いは変わらない。
「弓道は自分とのたたかい」と、毎朝・夕に“ノルマ”を課して自宅でも練習に励む。
【プロフィル】1945年旧美祢郡生まれの79歳。大殿中、山口高、福岡大卒業後、1967年に萩山口信用金庫に入行し、常務取締役まで務めた。県弓道連盟、山口地区弓道連盟参与。スポーツ功労者として2021年に県選奨も受けた。弓道の段位は錬士6段。