私の友人達の多くは、全員お婆さんとお爺さん。私は、焼け跡世代の次の団塊世代1947年生。商店街やカルチャー教室等に行くと同年配が多い。(なにせ75歳以上は、1937万人。総人口に占める割合は15.5%)。そこでの皆さんは、清潔で美しく聡明。少々身体に故障があってもへっちゃら。私の祖母やひと時代前のお婆さんは違う。こんな風に。
昔話 山崎るり子
あのころのおばあさんは/と このごろのおばあさんは言った/みいんな腰曲がりで/土を舐めなめ歩くような/そんなふうだった/足元を横切る鳥の影見て/空の鳥を想ったもんだ/たまあに/膝伸ばし腰伸ばし/背中伸ばし首伸ばし/朝顔のつるのようにして/まぶしい光/眼の中に入れてみることもあったが/ボショボショした目が/もっとボショボショするだけだった/いつも縁側にこちょんと座って/虫食い豆選ったり/蕗の皮むいたり/あくっぽい親指して/ぽきぽき折れる言葉で/昔話してくれたもんだ/むかしむかあしの こんだだったがなあ//このごろのおばあさんは そんなふうにして/私に昔話してくれた
私達は、団塊ジュニア世代やZ世代にどんなお婆さんとして語られるのかしら? 愛されているかしら?