今年、生誕100年となる仁保出身の画家・田口克己さん。その寄付金を基にした山口市の芸術家育成支援事業が、10年の節目を迎えた。
1919(大正8)年仁保下郷生まれの画家・田口克己さんは、旧山口師範(現・山口大教育学部)卒業後、教員を務めながら洋画の研鑽に励み、さらに「県新美術協会」結成など地方の芸術文化発展や後進の指導にも尽力した。国際的な美術展でも入賞を重ね、県芸術文化振興奨励賞、文部大臣表彰(教育功労、地域文化功労)、叙勲など受賞多数。
2006(平成18)年に87歳で亡くなった田口さんが「芸術家の育成支援に」と市に託した寄付金を基に「やまぐち新進アーティスト大賞(田口克己賞)」「やまぐちACS賞」が創設。2017(平成29)年度で第10回の節目を迎え、歴代受賞者14人の活動状況や作品を紹介する「10年展」が今月3月10日(日)から3月24日(日)までC・S赤れんが(山口市中河原町5)で開かれる。