東開作に生まれた彫刻家・田中馨雲。名田島地域のお寺や近隣の家々などに残る氏の作品は、100点以上にのぼる。
東開作で生まれた彫刻家・田中馨雲(1889~1986)は、日本近代彫刻の祖といわれる高村光雲に師事。帝国美術院展覧会で1926(大正15)年以降たびたび入選を果たし、戦後は郷里に戻って創作を続けた。
100点以上の作品が地域に残り、檀家だった大道寺では、明治のころ寺の存続に奔走した章巌憲成大和尚の像や本堂入口中央を見つめる清浄観音、唐獅子牡丹模様の本堂欄間を見ることができる。
顕彰事業として2014(平成26)年、名田島自治会連合会による「田中馨雲先生作品図録」が発刊。翌年には作品展も開催された。