「あっちにも こっちにも きんボタン はらっぱは はるの チョッキを きたのね」
なぞなぞは、わずかな言葉からイメージを広げてそこに意味されるものをあてる言葉あそびで、知識を問う「クイズ」とは違い、おとなよりも発想の柔軟な子どものほうが答えをぱっと導きだせるようです。
「なぞなぞ ならんだ ぞなぞな ぞろり…」という不思議なとなえ文句ではじまるこの2冊の本には、なるほど!と思わせるたとえや、ひねりをきかせたなぞなぞが113題入っています。
たとえば
「かいちゅうでんとう もってるくせに ゆきさき てらさず きたみちてらす」
懐中電燈というからには光に関するもののようです。その光で進行方向とは逆を明るくするものとは?
答えは、「ほたる」。
ひとりで解くのもいいけれど、問いかける人と答える人との間に生まれる緊張感がなぞなぞの魅力の一つ。声に出して読み合うことでおもしろさが増してきます。
最初のなぞなぞの答えは「たんぽぽ」です。
(ぶどうの木代表・中村佳恵)
のら書店
さく:角野栄子
え:スズキ コージ