音を聞くために大切な内耳細胞ですが、大きな音を聞き続けると、ダメージを受けてしまいます。耳を酷使するとどのような弊害が起こるのか、前回に引き続き、坂本耳鼻咽喉科に聞きました。
耳を休めることなく酷使すると、内耳細胞のダメージが定着し、内耳細胞は死んでしまいます。そして、失われた内耳細胞は再生しないのです。
音の振動数を表す単位を「ヘルツ」と言い、日常会話は250~4千ヘルツとされています。音響負荷では特に、4千ヘルツを担当する内耳細胞にダメージが起こりやすく、この周波数での聴力低下が起こります。これを「音響性難聴」または「騒音性難聴」と言います。かつては、騒音下での職業に見られる病態でした。