日本料理の文化・伝統を継承し、フグやハモの調理技能、カービング技能などの卓越した包丁技能が評価され、令和2年度「現代の名工」に選ばれた。「これまで支えてくださった皆さんのお陰」と感謝する。
22年前に山口市内の旅館に勤務し、「フグに代わる夏の魚料理を考えてほしい」との要望にハモを使った料理を提案。それまで山口ではあまりなじみのなかったハモ料理を普及させた。現在は松田屋ホテルの料理長として腕を振るい、食材に利用客の名前やメッセージを彫るなど、繊細な“味わい”に心を砕く。
「日本料理の伝統を若い世代にも」と、小中高生に教えるほか、技能五輪選手の技術指導など後進の育成にも尽力する。
師匠・大田忠道氏の言葉「料理は死ぬまで勉強」を胸に、「まだ上を目指したい」と意気込みを見せる。
【プロフィル】1964年6月大阪府生まれ、山口市朝田在住の56歳。高校卒業後大阪の料亭や割烹で修業を積み、1998年に34歳で料理長に初就任。2007年から松田屋ホテルに入社し、料理長を務める。全国日本調理技能士会連合会常務理事、山口県日本調理技能士会会長。